一体どういう内容の本なんだろう。と思いつつ手にとってみた。
カズレーザーさん推薦という文字も気になったので。。いざ読んでみると犯罪心理の本なのかなあという印象が第一印象でしたが、これがどうやらその範疇ではないようだ。
性犯罪者、特に少年期の性犯罪者等の対処をしている筆者のデータに基づいた内容であって、なかなか興味深い内容である、特に題名にもあるようにケーキを5等分にできない非行少年が書いた図解が載っているんだが、あまりにも常識とかけ離れているので、ある意味天才的であるのかなと考えさせられるところがある。
本人は至って真面目に書いていて、そのように見えている、という書き方がされている。また殺人をしても自分は優しい人間ですと心の底からそう思っている子供もいるようだ。犯罪に至った少年自体が知的障害にあたり、隠れた病気の持ち主であるという内容もある。もちろん被害者やそのご家族からして見れば全く共感もできないし、その犯罪に至ってしまうことも病気であるという内容も少なからず含まれているので、腹立たしく思えてくることや気分を害してしまうこともあるかも知れないが、これはあくまで客観的な事実に基づいて書かれているので、これが犯罪を肯定しているものではないことも筆者は説いているので、そこを踏まえて読んでもらいたい。
これは犯罪者の家族や、その被害者に向けたものではなく、全ての人に読んでほしい内容であった。国が定める数値が以下にご都合主義で、そのせいで適切な処置がなされず、加害者になってしまっている子供がいるかをもっと多くの人が知り、社会課題として取り上げていくことの重要性を感じることができる一冊である。
もちろん一番読んでほしいのは子を持つ親世代であり、また教育者にも読んでもらいたい。誰も取り残すことのない社会という意味ではこれもSDGsに通じることだと思う。
ぼんやりとは知っている虐待を受けた子供が虐待をするや、非行に走るメカニズムがわかりやすく解説された内容で、親世代の人は是非手にとって自分を俯瞰的にみて犯罪を犯す子供を育てていないかの確認をしてみるのもいいかも知れません
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